抹茶の原料・碾茶の種類

碾茶

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


○さみどり

手摘みの碾茶では一番栽培面積生産量の多い品種。久世郡小倉村の小山政次郎氏が選抜した品種である。晩生で適期が長い。抑えが効く。ノシが太く歩留まりが悪い。味、香りとともに、宇治の在来系の旨みの感じる香味である。反収も多く、歩留まりの悪さを除けば最秀品種である。

 

○あさひ

現在、碾茶品種の中で一番の高値で取引される品種である。宇治郡宇治村の平野氏の選抜した品種である。早生で適期が短いため栽培面積を増やすことが難しい。適期を逃すと品質の低下が著しい。反収も少ないため、価格は高く葉薄く、ミルメあさひの香りは抜群である。

 

○ごこう

露地で育てると芋くさい香りが強いが、覆いしたにすると、芋臭さはなくなる。玉露でもそうだが、旨みの強い品種である。久世郡宇治町の西村氏の在来より京茶研が選抜した中生の品種である。

 

○うじひかり

宇治の在来品種らしくおとなしい品種である。久世郡宇治町の中村藤吉氏の在来より京茶研が選抜した品種である。

 

○やぶきた

ハサミ刈の碾茶の栽培面積としては、やぶきたが一番多いし、生産量も一番多いと思い、やぶきたはもともと静岡品種であり、煎茶品種としては、優れていても碾茶品種としては、元々葉の色が黄色く染まりが悪いこと。

 

○おくみどり

葉緑素(クロロフィル)の含有量が多い。おくみどりの路地物の葉緑素はやぶ北を1週間被覆したものと同じ程度である。葉緑素が多いために挽き色が良い。味は渋味が強く点前用には敵さず、食品用、加工用抹茶として最適品種である。特に二番茶のおくみどりは、人気がある。和束町がハサミ刈り碾茶の生産地として成功した背景には、おくみどりも栽培面積が多かったこと、かぶせの技術が進んでいたこと、近くに宇治があったこと、産地表示問題が起こったことなどが考えられる。

 

○在来

宇治に生えている在来であるから宇治在来である。昭和40年代では在来がほとんどであった。在来はすべてが劣っていると思われがちであるが、在来でも旬にできた碾茶の中にはすばらしい香味の碾茶がある。10年か15年に1回素晴らしい出来の年にあたる、大当たりの年の在来茶は今の品種では、まねできないくらいすばらしいものができる

京都抹茶の点て方

 

碾茶(てんちゃ)商品